●光情報・システム分野 准教授 氏名 石井勝弘
「賞の概要」
日本光学会(応用物理学会)光学設計グループより光設計奨励賞を受賞しました。受賞タイトルは「低コヒーレンス動的光散乱法の高感度化」で、受賞者は、中村崇市郎氏、佐藤悠貴氏(富士フイルム梶jと私の3名です。この賞は、レンズ設計・光学設計などの「光設計」に関する優れた研究、技術、発明に贈られる賞です。
今回は、高濃度溶液中のナノ粒子の粒子径分布を測定する低コヒーレンス動的光散乱法の測定感度を1000倍以上向上させた新しい測定システムを構築し、従来100nm以上に限られていた粒子径を10nm以下にしたこと、技術の将来性、実用化の可能性を評価していただきました。この研究成果は、富士フイルム鰍ニ本学との共同研究によるものです。富士フイルム鰍フ中村崇市郎氏より、私が開発した低コヒーレンス動的光散乱法を10nm程度のナノ粒子の評価に利用したいというお話をいただきました。散乱光強度は粒子径の3乗に比例するため、測定システムの感度を1000倍以上高くする必要がありました。
そこで新しい測定システムを開発する共同研究を始めました。開発したシステムは、高濃度溶液中の10nm以下の粒子の粒子径分布を正確に測定できます。現在、富士フイルム鰍フナノ粒子の評価に利用していただいています。実用化を目指して行っている共同研究の成果が評価されたことはとても励みになります。これからもこの技術の実用化を進めていきます。
●光加工・プロセス分野 学生 氏名 松本康太郎
昨年度レーザ加工学会に投稿し、17巻 4号に掲載されました論文「レーザピーニング作用に及ぼすパルス幅の影響―サブナノ秒レーザピーニングの優位性―」が投稿論文の部レーザ加工学会誌ベストオーサー賞に選ばれました。このような栄誉ある賞を頂けましたのも、共同研究者ならびに学内外問わず大変多くの皆様にご指導、ご協力頂いたためと感じております。本当にありがとうございました。
『レーザピーニング』とは光を用いた刀鍛冶というイメージで、端的に表現すれば、ハンマーをレーザプラズマに置き換え、金属表面を叩き、強く固くする技術です。基本技術としては何十年も昔から研究されており、既存の論文は短パルス光を用いたものが少なく、効果も限定的な記載のものがほとんどでした。
私達の研究は理論的、研究要素的には未熟かもしれませんが、短パルス光での様々な効果について実データを載せたことと、実用化に向けて複数機関が参加した研究であることが評価されたのではないかと思い、大変嬉しく思っております。
本私の派遣元企業はエンシュウ株式会社光関連部です。社内ではレーザ加工機を取り扱う部署ではありますが、私は設計業務を担当しており、入学当時は光に関しては素人同然でした。(入学式で劣等生宣言をした記憶もあります。笑)
そのような私でも、光産業創成大学院大学生として、長期履修制度を利用した6年の歳月の中で様々なことを学び、経験し、成長することが出来たのだと思います。
本学において教員と学生は師弟の関係というよりも、同僚、仲間といった感覚でしたし、(よく意見の食い違いから喧嘩したこともしばしば・・・)他の学生の皆さんも起業家、研究者として才覚に溢れており、共に意見し合い切磋琢磨出来たことは刺激的且つ貴重な経験でした。お酒の席での熱い議論、忘れません。今後もこの経験を業務や研究に活かし、いつか自分の研究成果が世のためになればと引き続き努めてまいります。
■お問い合わせ:エンシュウ株式会社光関連部
TEL:053-453-7384 URL: http://www.enshu.co.jp/