光産業創成大学院大学

レーザ核融合研究紹介映像 (5:10)



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現在、様々な方式の次世代エネルギーが提案され、より環境に優しい、廃棄物を出さない方式であること、安全であることなどが求められています。さらに、それらは私たちの暮らしや産業をしっかりと支えうるものでなければなりません。そうしたエネルギーの理想を形にするため、私たちが、浜松ホトニクス、トヨタ自動車と共に開発を行っているのが、小型のレーザー核融合実験炉キャンディーです。
核融合とは太陽の中心で巨大なエネルギーを生み出している物質の反応そのものです。通常の条件では原子核同士は反発し合います。しかし、太陽の内部に匹敵するほどの高温の中では、プラズマ状態になった水素などの軽い原子核同士が融合し、その時、大きなエネルギーが放出されるのです。
私たちはレーザー技術を用いて、核融合反応を可能にする条件を人工的に作り出そうとしています。海外では、アメリカが大規模な施設を用いてレーザー核融合研究を推進しています。一方、私たちは、そうした巨大プロジェクトを待たずに、よりコンパクトな装置でいち早く核融合の実用化を目指しています。
近年の強力な半導体レーザーの登場が、その夢を可能にしつつあります。半導体から生み出される強力なレーザーを二つに分け、正面から向かい合わせに照射し、燃料となる水素のペレットに命中させます。さらに高速点火方式といって別の極端にパルス幅の短いレーザーを続けて照射することで、水素燃料を爆縮点火させ、核融合反応に導きます。
 
すでに、大阪大学との共同研究によって、太陽を超える二千万度もの高い温度を作りだし、核融合反応が可能な条件の実現にさらに一段近づきました。しかし、これを現実の発電に用いるためには、瞬間的な反応だけではなく、持続的に核融合反応を起こし続けることも必要です。そのため、水素燃料を次々に供給して連続的にレーザーを当てる技術の開発も取り組まれています。
すでにディスクに固定した燃料ペレットの連続的な爆縮点火実験には成功しました。
今行なわれている実験では、真空容器の中で、直径1ミリの燃料を連続的に射出して、高い精度でレーザーを命中させようとしています。この技術が確立されれば、高速な連続爆縮点火がさらに実用化に近づくことになります。
将来、こうして発生する連続した核融合反応から、どのようにエネルギーを取り出すのでしょうか。
炉の内部にはブランケットが設置され、内側に液体金属を流し、核融合によって発生する熱を受け止めます。液体金属を熱とともに炉の外に循環させることにより、蒸気を発生させて発電機 を回すのです。これが、小型レーザー核融合実験炉キャンディーです。
その先にある核融合発電の実用化を、いち早く世界に示すため、キャンディーの開発が続けられています。