平野講師と浜松ホトニクス(株)[松永茂さん(在学生)含む]の共同研究により「細胞内cAMP生成の光操作ツール」が開発され、浜松ホトニクス(株)で製品化し、コスモ・バイオ(株)を通じて販売開始しました。
我々は光感受性タンパク質の一つであるラン藻Oscillatoria acuminata由来の光感受性アデニル酸シクラーゼ(OaPAC)の活性に影響を与える部位を同定し、野生型と比べて15-50倍高い光感度を持つ変異体を開発しました。
OaPACは細胞機能の制御に重要なcAMPという小分子を光刺激に応じて産生するため、細胞機能を光で操作する分子ツールとして注目されています。
しかしながら、野生型OaPACは活性化に非常に強い光が必要であり、細胞へのダメージが懸念されていました。
また、OaPACと似た硫黄細菌Beggiatoa由来の光感受性アデニル酸シクラーゼ(bPAC)は微弱光でも活性化されてしまうため、完全暗所で使用することが必須でした。
今回我々が開発した変異体はショーウィンドウ程度の光で活性化するため、細胞への光毒性が低い上、完全暗所での操作が不要になり、細胞内cAMPを光操作するツールとしてより使いやすくなりました。
cAMPが関わる細胞機能の分子メカニズムや疾患の原因を調べるためのツールとして広く利用されることを期待しています。
OaPACは細胞機能の制御に重要なcAMPという小分子を光刺激に応じて産生するため、細胞機能を光で操作する分子ツールとして注目されています。
しかしながら、野生型OaPACは活性化に非常に強い光が必要であり、細胞へのダメージが懸念されていました。
また、OaPACと似た硫黄細菌Beggiatoa由来の光感受性アデニル酸シクラーゼ(bPAC)は微弱光でも活性化されてしまうため、完全暗所で使用することが必須でした。
今回我々が開発した変異体はショーウィンドウ程度の光で活性化するため、細胞への光毒性が低い上、完全暗所での操作が不要になり、細胞内cAMPを光操作するツールとしてより使いやすくなりました。
cAMPが関わる細胞機能の分子メカニズムや疾患の原因を調べるためのツールとして広く利用されることを期待しています。
画像説明文
関連リンク
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細胞内cAMP生成の光操作ツール:OaPAC 348 & 360
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M. Hirano, M. Takebe, T. Ishido, T. Ide, S. Matsunaga. The C-terminal region affects the activity of photoactivated adenylyl cyclase from Oscillatoria acuminata. Scientific Reports, 9(1), 20262 (2019)
DOI: 10.1038/s41598-019-56721-3.