數村 公子さん(15期生)

數村 公子 さん 浜松ホトニクス株式会社

2019年入学(15期生)バイオホトニクス分野 企業派遣で入学
博士(工学)

本学で得た経営や会計の知識を武器にして
社内ベンチャー設立、自分の技術を事業化

──入学の動機を教えてください
所属する企業の研究所で働いていた時に、「好中球活性評価システム」を開発しました。人が能性食品やサプリメントを摂取したときに、身体の中でどのように効くのかがわかるような装置が欲しいというニーズに応えたものです。開発がうまくいったので、次はビジネス化を図りたいというときに、折よく社内ベンチャー制度が立ち上がりましたので、チャレンジしたいという気持ちが沸き上がりました。
──社内ベンチャー制度で本学に来ることになったのですね?
はい、社内ベンチャー制度の仕組みの中に、本学での勉強が含まれていました。自分自身も経営やマーケティングのことを全然知りませんでしたので、学べる機会があると聞いて飛びつきました。本音を言うと学位も欲しかったのです。ビジネスの勉強もできて、学位も取れる。この道しかないと思いました。
──本学で学んだ成果を教えてください。
企業会計とか経営論とか今までまったく縁がなかった分野を学んで、そういう視点からもビジネスについて考えられるようになりました。そのおかげで入学当初に作ったビジネスプランが大幅にブラッシュアップできました。今までは物を作って売る、その時に「このぐらいの利益があればいいかな」くらいのことしか考えていませんでした。本当にビジネスにしていくためには、いろんな仕組みがちゃんと整っていないと成立しない、それが学べたのが大きかったですね。
──社内ベンチャーはいつ立ち上げたのですか?
卒業の4月前に立ち上げました。社内でビジネスプランを発表し、審査を受けて、合格したから立ち上げられたのですが、そのレベルまでビジネスプランの完成度を上げられたからこその合格です。本学に来なければ無理でしたね。

というのも、研究者の視点と本当に事業をやろうという人の視点はまったく違うんです。もちろん研究者の視点や、ユーザーの立場に立って考えるというところも必要だけれど、それだけでは成り立たない。これとは全く違った視点で物ごとを見ることができるようになったおかげです。
──本学に入学を検討中の方にメッセージをお願いします。
研究者はみんな自分の技術を世の中の人に使ってもらいたいという気持ちがあると思います。それを実現するためには、実際にベンチャーをおこしてみるのも有力な選択肢だと思います。それに自分でビジネスを形にしていくのは、すごくやりがいがあって楽しいことです。ただし、自分が開発した技術を広めたいのなら、そのためのツールを学ぶ必要があります。本学はそれに最適な場所だと思います。
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