石井 勝弘 副学長

石井 勝弘
Katsuhiro Ishii
見えないモノを可視化する
教授 / 博士(工学)北海道大学

専門分野

  • 光計測
  • 光散乱
  • 光干渉 ・光情報処理
  • 光学設計
  • 光散乱シミュレーション

対応事項

  • 共同研究
  • 委託研究
  • 技術相談(光計測、光散乱、光学機器開発)

メッセージ

一緒に光産業創成を目指しましょう。

タイムストレッチOCTによるレーザー溶接中のキーホールリアルタイム計測

超短パルスレーザーが光ファイバーなどの分散媒質中を伝搬すると、チャープパルスとなりパルス幅が広がっていく。十分に大きな分散により広がったチャープパルスの時間波形は、そのスペクトルと相似な形状になる。ナノ秒以上までパルス幅を広けることができれば、高速の光検出器とリアルタイムオシロスコープ等でチャープパルスの時間波形の計測が可能となり、そこからスペクトルが得られる。このような分光技術をタイムストレッチフーリエ変換といい、超短パルス1つ1つを、超短パルスの繰り返し周波数(10MHz程度から10GHz以上)で高速に分光計測可能である。我々は、この技術を用いて10MHz繰り返しのOCTシステムを構築し、レーザー溶接のリアルタイム計測に応用する研究を進めている。図は、構築したタイムストレッチOCTシステムである。モード同期ファイバーレーザーを含めて、研究室で開発している。これをレーザー溶接装置の加工ヘッドに導入し、レーザー溶接中のキーホール形状を測定している。
構築したタイムストレッチOCTシステム

光散乱、微粒子計測

高濃度ナノ粒子測定

粒子径分布を測定する動的光散乱で、光源に低コヒーレンス干渉計の研究開発を進めている。この方法では、従来法では測定が困難な高濃度媒質を希釈なしで測定ができる。10vol.%以上の高濃度ナノ粒子溶液の粒子径分布の測定がでている。測定可能な粒子径は10nmから10μm程度である。高濃度溶液の粘度測定や粒子間相互作用の測定にも適用可能である。
試料をお持ちいただければ試し測定を行います。
10vol.%のポリスチレンの測定結果
黒:本手法、赤:TEM

光伝播散乱モンテカルロシミュレーション

楕円アルゴリズムというオリジナルの特殊な手法を用いた光伝播モンテカルロシミュレーションの研究開発を行ってる。実際の散乱光の計測条件に合わせた光散乱シミュレーションが高速に行える。高濃度溶液、生体組織などの光計測のシミュレーションや測定結果の解析に応用可能である。
光散乱シミュレーションの一例
散乱媒質中のレーザー光の伝播

It’s NEW

2019年度にフォトンバレーセンターのA-SAPにて、株式会社日本スポーツ科学から依頼である「50m走タイムの予測システムの開発」を行った。右の写真は開発した装置で、立ち幅跳び、連続ジャンプ、ステッピングを測定し、50メートルのタイムを予測する。

A-STEPシーズ育成タイプ「異種材料のレーザ接合を実現するマイクロライダーによるレーザ加工システムの開発」(2019年度から2021年度)の開発を、株式会社ナ・デックスプロダクツ、情報通信研究機構と行っている。
動体視力測定試作機
(日本プロトレーナー協会との共同研究)

キーワード

  • 干渉計測 シアリング干渉、白色干渉、低コヒーレンス干渉、ホログラフィー、ナノメートル形状計測、振動測定、膜厚測定
  • 光散乱 静的光散乱、動的光散乱、ナノ粒子粒子径分布計測、粒子の凝集分散計測
  • 光設計、シミュレーション 光学設計、光システム設計、光線追跡、光散乱シミュレーション
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