准教授 姜 理恵
姜 理恵
Rie H. KANG
マネジメントの視点からイノベーション創出を支援
准教授 / 博士(経営管理)青山学院大学
専門分野
- 経営戦略論 Strategy
- 経営財務論 Finance
- 経営管理論 Business Management
対応事項
- オンライン講義(随時対応)
- 博士論文指導
- 起業家支援/ビジネスプラン作成指導
- 経営相談(事業承継/M&A/資金調達/取締役会対応/ダイバーシティ経営の実践)
人と組織と市場にイノベーション創出を促すマネジメント研究
―インパクト投資・ベンチャーファイナンスを中心に
私は、資本市場における企業と投資家の対話の重要性に着目し、長きにわたり、企業が行う「インベスター・リレーションズ活動(資金調達と企業情報開示)」の学際的研究を進めてきました。
しかし、研究者の立場から、スタートアップ・ベンチャー・中小企業・大企業といった様々なステージの企業活動を考察していく内に、経済理論や金融理論を語る上で欠くことのできない「企業価値」そのものが「どうやって生まれてくるのか?」「その源泉は何か?」を経営学の視点から明らかにすることに強い興味を覚えるようになりました。この問題に一般的なレベルで答えることは極めて難しいことです。だからこそ、研究者としてチャレンジする意義があると考え、この問題の解明に取り組んでいます。
しかし、研究者の立場から、スタートアップ・ベンチャー・中小企業・大企業といった様々なステージの企業活動を考察していく内に、経済理論や金融理論を語る上で欠くことのできない「企業価値」そのものが「どうやって生まれてくるのか?」「その源泉は何か?」を経営学の視点から明らかにすることに強い興味を覚えるようになりました。この問題に一般的なレベルで答えることは極めて難しいことです。だからこそ、研究者としてチャレンジする意義があると考え、この問題の解明に取り組んでいます。
企業価値の源泉を解き明かすことは、企業の長期的な競争優位の基礎を明らかにすることであり、新たな企業価値の源泉を作り出すことは、新たなイノベーションの創出を意味します。私は、経営・戦略・財務の切り口から、企業価値の源泉を探求し、イノベーション創出を促す方法論の構築と理論の体系化を試みています。
イノベーション創出に繋がるアイデア出しの身近な手法が、自身を取り巻く社会課題や企業の経営上の課題、すなわち、「困り事」に目を向けることです。そこで、私は特に、2030年の世界的目標であるSDGs-持続可能な開発のための2030アジェンダーに注目しながら学生たちとイノベーションの「種」を探しています。また、企業活動のSDGsへの取り組みの対となるのが、資本市場参加者(ここでは、投資家)に求められるESG投資の実践です。ESG投資の先にある考え方が「インパクト投資」です。これを、一言で表現すると「金銭的利益と社会的、環境的なプラスの影響の両方を追求する2つの面から構成される投資」(Wilson,2015)です。私は、この投資に値する企業を育てサポートしたいと考えています。
イノベーション創出に繋がるアイデア出しの身近な手法が、自身を取り巻く社会課題や企業の経営上の課題、すなわち、「困り事」に目を向けることです。そこで、私は特に、2030年の世界的目標であるSDGs-持続可能な開発のための2030アジェンダーに注目しながら学生たちとイノベーションの「種」を探しています。また、企業活動のSDGsへの取り組みの対となるのが、資本市場参加者(ここでは、投資家)に求められるESG投資の実践です。ESG投資の先にある考え方が「インパクト投資」です。これを、一言で表現すると「金銭的利益と社会的、環境的なプラスの影響の両方を追求する2つの面から構成される投資」(Wilson,2015)です。私は、この投資に値する企業を育てサポートしたいと考えています。
-経営戦略と中長期経営計画・ビジネスプランの関係
上述したとおり、長らくIR研究に携わってきた間、私は、国内外の数千を越える上場企業のアニュアルレポートや中長期経営計画を見てきました。その中で、企業の経営戦略と中長期経営計画・ビジネスプランがロジカルに結びついていないため、企業がどこに向かっているのか曖昧になってしまっている残念な事例を多数見てきました。そこで、これらの知見を活かし、経営戦略と中長期経営計画・ビジネスプランを理論的に繋ぎ合わせ、スムーズな企業運営と有益な投資家との対話に資する実践的研究を行っています。
近年における主要な社会貢献活動
―イノベーション創出を促すダイバーシティマネジメントの普及と実践
私は、バブル崩壊以降の日本経済を揶揄して用いられる「失われた30年」という言葉が嫌いです。平成以降、日本経済の景気低迷や国力低下が指摘される中、「昔は良かった」と過去を懐かしむのではなく、常に、現状を受け止め未来に向かって前向きに進んでいきたいと考えています。そして、経営学者として日本経済の活性化に寄与するために何ができるのか日々考えています。その一環として、教育者の立場から、未来を担う若者たちを育て、新たなチャレンジに挑む社会人たちを積極的に応援しています。そして、研究者の立場から、日本経済の活性化に必要なイノベーション創出に貢献するために何ができるのか真剣に考え辿りついたのが「ダイバーシティ経営の推進」と「女性活躍推進」の実現です。
わが国のジェンダー・ギャップ指数が世界的に低位置に留まっているのは周知の事実です。これに関し、学術的に多角的な研究が行われているものの当分野における新たな知見の積み上げの必要性は論をまちません。また、資本市場に関わる直近の調査結果によれば(ISS:2021)、取締役会の女性比率が10%未満の企業は、総体的にガバナンス品質(GQS)が低く、株式リターンも低いことが指摘されています。特に、世界的にみると、日本企業は女性役員比率が低く、GQSも低い結果となっています。長らく資本市場研究に携わり、日本市場の活性化を真に望む者として、この現状を看過すことはできません。
そこで、私は、同じ問題意識を持つ研究者・実務家たちと協力し「資本市場と女性の研究所:CAPW」を立ち上げました。本研究所では、資本市場に関わる女性たち(経営者、社外取締役、弁護士、学者など各界で活躍する女性たち)の活動を省察し、女性活躍の実態と彼らが抱える問題意識を明らかにすると同時に、その存在と企業パフォーマンスの関係性を分析することで、わが国の特徴や固有の課題を指摘し、日本市場における女性活躍推進、ひいては、日本経済の活性化に貢献しうる示唆を提供することを目的として活動しています。
これらの研究成果は、「ダイバーシティ経営」の教育マテリアルとして体系的に纏め、大学等教育機関、企業経営者並びに社員教育向けに出張講義の形で提供していきます。ご興味ある方はいつでもご連絡下さい。
わが国のジェンダー・ギャップ指数が世界的に低位置に留まっているのは周知の事実です。これに関し、学術的に多角的な研究が行われているものの当分野における新たな知見の積み上げの必要性は論をまちません。また、資本市場に関わる直近の調査結果によれば(ISS:2021)、取締役会の女性比率が10%未満の企業は、総体的にガバナンス品質(GQS)が低く、株式リターンも低いことが指摘されています。特に、世界的にみると、日本企業は女性役員比率が低く、GQSも低い結果となっています。長らく資本市場研究に携わり、日本市場の活性化を真に望む者として、この現状を看過すことはできません。
そこで、私は、同じ問題意識を持つ研究者・実務家たちと協力し「資本市場と女性の研究所:CAPW」を立ち上げました。本研究所では、資本市場に関わる女性たち(経営者、社外取締役、弁護士、学者など各界で活躍する女性たち)の活動を省察し、女性活躍の実態と彼らが抱える問題意識を明らかにすると同時に、その存在と企業パフォーマンスの関係性を分析することで、わが国の特徴や固有の課題を指摘し、日本市場における女性活躍推進、ひいては、日本経済の活性化に貢献しうる示唆を提供することを目的として活動しています。
これらの研究成果は、「ダイバーシティ経営」の教育マテリアルとして体系的に纏め、大学等教育機関、企業経営者並びに社員教育向けに出張講義の形で提供していきます。ご興味ある方はいつでもご連絡下さい。
- CAPW(資本市場と女性の研究所-Capital Market & Women Lab)の活動はFbにて随時更新中
It’s NEW
- 共訳本『社会を変える インパクト投資』(同文舘出版)
2021年3月29日と4月9日、日本経済新聞社朝刊一面下段に広告掲載 - 「激動の資本市場を駆け抜けた女たち-ダイバーシティ&インクルージョンと価値創造』
姜理恵他,白桃書房より2022年3月末発刊
キーワード
- 経営学、戦略論、イノベーション・マネジメント、ダイバーシティ経営、SDGs
- 経営財務論、コーポレートファイナンス、ベンチャーファイナンス、IR、ESG、インパクト投資